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上高地節気

立冬 僕だけ興味津々~枝の造形~

今日から、冬です。

葉っぱがすっかり散ってしまいました。

葉っぱ好きには寂しい季節です。

 

でも、葉っぱがないからこそ見えてくるものもあります。

それは…枝。

まぁ、当たり前の話ですが。

 

そんなわけで今回のテーマは、枝の形。

夏の間は葉っぱに隠れていてよく見えなかった

枝の造形美をご紹介しましょう。

木の種類ごとに、独特の形があるんですよ。

 

まずは上高地を代表する木、ケショウヤナギ。

ケショウヤナギ 

この木の枝は、とにかく上を目指したいようで。

上に向かってだんだんすぼまっていくような樹形になります。

私はこれ、ろうそくの炎の形に似ていると思うのですが…如何でしょう。

 

同じヤナギでも、こちらのオオバヤナギは

ずいぶんのびのびした感じです。

オオバヤナギ

気持ちの良いまっすぐさ加減ですね。

どっちのヤナギが好きかで性格診断ができそうな感じです。

 

さて次の木は、コナシ(エゾノコリンゴ)。

そびえるコナシ

たわわなコナシ

この木の特徴は、細くて短い、トゲのような枝がたくさん出ること。

この枝は「短枝」と呼ばれ、短いながらたくさんの葉や花をつけます。

枝先拡大

小さな丸いシルエットが、実です。

多くの実が短枝から出ているのがわかるでしょうか?

一本の短枝から、4~6個程度の実をつけるそうです。

 

続きましては、カントウマユミ。

カントウマユミの枝ぶり

コナシに比べると、ずいぶん枝が長く、直線的です。

カントウマユミの枝、アップで 

この枝のいちばんの特徴は、枝が二本、対になって出ること。

まぁ、片割れが折れてなくなってしまっているものもありますが。

カントウマユミの葉っぱは、二枚が対になって出るのですが

(これを「対生」といいます)、

木の枝は基本的に葉っぱの付け根(葉腋)から伸びてくるので

葉っぱが対生なら、枝も対生なのです。 

若い枝では、魚の背骨のようになっているものもあるんですよ。

 

さて、続いてご紹介するのは、高原のアイドル、シラカバ。

シラカバ

真っ白な幹が人気のシラカバですが、上を見上げてみると

その枝の細かさに感心させられます。

すらっと伸びた白い幹と、その上に広がる細かい枝は

遠目にもよく目立ちます。

対岸のダケカンバ 

この写真に写っているのは、シラカバの親戚のダケカンバ。

川の対岸で存在を主張している白い木がそれです。

ガイドをしていても、「あの木は何?」とよく聞かれます。

花も実も葉っぱもついていないのにそんなに注目される木、

なかなかありません。

 

で、枝の細かさでいったらこちらも負けていません、カラマツ。

カラマツ

いかにも針葉樹的な、真ん中にまっすぐ一本伸びた幹が

すらっとしていてかっこいいですね。

でもたまに、ぐにゃっと曲がったやつもいるんですけど。

不思議な形のカラマツ

曲がっていても、堂々とした立ち姿です。

カラマツの枝

この、枝にポコポコたくさん付いているのが、カラマツの短枝。

この短枝から、葉っぱが出ていたわけです。

春のカラマツ

こんな感じで。

 

さて、いよいよ最後になりました。

私が上高地で最も美しいと思う樹形を持つ、

ハルニレをご紹介しましょう。

ハルニレ

どうですか、この完璧な形!

ケショウヤナギとは逆に、上に行くほど枝が広がっていく

杯のような形をしています。

街でよく見る木では、ケヤキがこれに近いでしょうか。

木肌はごついんだけれども、樹形は優美だという

そのギャップも楽しいですね。

ハルニレの木肌

ちなみにこれが樹皮。

 

というわけで、樹形特集、いかがでしたか?

街はまだ紅葉シーズンかもしれませんが、

葉っぱが散ったらぜひ、枝の形を観察してみてくださいね。

 

さくら

|2009年11月07日 09:16

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コメント

今回のさくらさんの蘊蓄、大変面白くまた楽しく勉強ができて、素晴らしい小論文を読む心地よさを味わう気持を体験しました。
有難うございました。

ogaqtyu | 2009年11月07日 10:59

ogatyu様

コメントありがとうございます。

いつもながら、興味の赴くままに書き散らしてしまった記事に
お褒めの言葉をいただき…恐縮です。
いずれは、上高地の全ての樹種を枝だけで見分けられる
ようになりたいものですが、なかなか道は遠そうです。

さくら | 2009年11月07日 15:40

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